山崎眺治郎



顎関節症をEvidence Based Medicine (EBM)に基づいたアメリカ歯科標準治療で治す会員制の歯科医院

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February 4, 1999.

橋の家の家長

グランパの家は旧家でその土地では

有名な橋の前にありました。

その理由で通称「橋の家」と呼ばれていたわけです。

その土地には、倉の家、石の家、隠居や、まるや、

などと呼ばれる旧家が点在していました。

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Chojiro Yamazaki 1895-1963

at Nezameno-toko (寝覚ノ床) in 1950.

グランパは、とてもいい人でしたから、

グランパが亡くなった時には町のほとんど人が

焼香に来て、香典の会計に3日かかったと、

計算好きのよなこおばさんが話していたのを

聞いたことがあります。

私が4才の時に死んだグランパでしたが、

記憶をたどっていって、出会うグランパは

いつもにこにこ笑っています。

私のパパである橋の家の長男やその兄弟たちには

恐かったそうですが、初めての男の内孫は

かわいかったのでしょう、

誉められた記憶はたくさんありますが、

叱られた記憶はありません。

グランパは胃ガンでなくなりましたが、

長野県で一番良いという国立病院で1度、

国立大学の附属病院で1度、計2回の手術を受け、

良くなるどころか、かえって悪くなって、

地元の県立病院で死にました。

病も膏肓に入った頃、死ぬためだけに、

地元の県立病院に移された橋の家の家長は、

グランマと一緒に見舞いにいくたびに、

やせ細っていきました。

そんなグランパを見て、

まだ物心つくかつかない孫は、

おもしろがって、自分の腕の太さと、

おじいさんの腕の太さを比べてはしゃいでいました。

普通で165cm75kgあったグランパの腕が

4才の子供と比べられるくらいに

痩せてしまっていたのです。

胃ガンは痛くて苦しいとされている病気なのに、

私がいるときは、そんなことを全く

おくびにもださずに、

帰るとせきをきったように苦しがったそうです。

そんなある日、見舞いに行くと、

気分がいいのかグランパは本を読んでいました。

橋の家の家長はとても本を読むのが好きで

ドイツ語、英語、日本の古典にいたるまで

なんでも読んで知っていました。

ところが、今読んでいる本は同じ表紙のものが

何十冊も枕元につまれていましたが、

どれも新しく、橋の家にあるかび臭い古い本とは

ちがっていました。

私が

「これ、どんなことが書いてあるの?」

ときくと橋の家の家長は

「くよくよしないで生きよう!

って書いてあるんだよ。」

と言いました。

その本は橋の家の家長が亡くなった後は、

孫の滑り台になったり、

積み木遊びの道具になったり

散々な過程を経て中学2年の夏、

ようやく本来の目的である

読まれることになりました。

グランパは胃ガンの患者にしては

死に際はきれいだったと、

主治医の鈴木先生は言いました。

態度も立派だったし、

普通はガンで死ぬ人は異臭がすごいのに、

グランパには無かった、と驚いていました。

私は中学2年の夏休みに、

2階の物置の中でこの本を見つけ、

懐かしくなって読み始め、

2週間かかって読破したとき、

グランパの何が

ガンで死んで行く

普通の人と違ったのか?

ということについて

少しがわかった気がしたのです。

その後も、折に触れて、読み返すたびに、

私はこの30巻以上もある本から

教えられたことはたくさんあります。

感銘を受けて

実践していることも

たくさんあります。

不思議なのは、

一言でその内容を言ってみてと問われた場合、

私の答えは35年も前にグランパが、

ふっと思いついて、

私に教えてくれたことと同じになることです。

「くよくよしないで楽しく生きる」

つまり、それが人生には一番必要だからなのだと

わかってきたのはごく最近のことです。

今日は大山くんが来て親不知を2本抜きました。

大山くんは本来ならば

通常の歯科医院でも歯医者でもない

G.V. BLACK DENTAL OFFICEには

来れない人なのに来ています。

それは不思議なことですが、この間、

大山くんの家に遊びに行ってわかったのは、

大山くんのグランパもグランマも

パパもママも橋の家の家長と同じ本を読んでいて、

同じ気持ちで人生を生きているということでした。

この世界に神様がいるとしたら、

当然、歯で困っている大山くんを、

一番良いところに

行けるように導くはず

です。

ましてやそれが自分の仲間のところで

あるとすれば、つれてくるに決まっています。

私は大山くんの美容研究家として有名な

グランママの書かれた本を読んで、

なるほどなぁ、3代の縁だもんなぁ、

と一人で納得していました。

この本は「生命の実相」という本で

今も教文社から出ています。

私はキリスト教を信じる者で、

生長の家の信徒ではありませんが、

この本に書かれている内容は

今でも素晴らしいと思っています。

Norman Yamazaki, DDS.